進行期(中程度・重度歯周炎)の治療について
歯周病菌は、酸素のある環境ではほとんど活動できない細菌です。歯周病菌は歯と歯肉の境目(歯周ポケット)に巣を作り、進行するにつれてポケットが深くなるため酸素が届きにくく、そのため活動しやすくなるのです。そこで、歯周ポケットを浅くして酸素を届きやすくする(歯周病菌が生息できない状態にする)ため、外科手術を行います。たとえ歯ブラシが届かないほどの深い歯周ポケットでも、歯の根の4分の1がアゴの骨に付いていたら、手術で炎症部を取り除くことが可能です。そして、術後は歯磨きなどで歯垢(プラーク)をなくすケアを行えば新しい結合組織が生まれ、歯とアゴの骨とが自然につながります。
外科手術に先立って、最初の2ヶ月間は歯石除去とスケーリング・ルートプレーニング(SRP)を行います。その後、歯周精密検査を行って歯周ポケットの深さを再測定します。この時点で依然として深い歯周ポケットが残っている歯に対して外科手術を追加します。外科手術の方法は状況に応じて種々の術式から最適なものを一つもしくは組み合わせて選びます。
歯周外科手術
中程度以上に進行した歯周病に対する、一般的な外科治療法です。麻酔を行い、歯肉を切開して歯周ポケットの深部にたまった歯石などを取り除き、ポケットが浅くなるように歯肉を位置付けて縫い合わせます。歯槽骨が不規則に溶けてなくなり、その形態がデコボコになっている場合は骨を削って形態修正を行います。術後は歯周病菌の巣がなくなり、歯周ポケットが浅くなるためケアしやすく、将来的に歯が長持ちするようになります。
歯槽骨整形術
歯周病菌によってデコボコになったり、穴があいてしまった骨の形状を整えます。歯肉だけでなく、歯を支える骨も同時に整える手術です。
骨が溶けて穴があいてしまった場合に、お口の中の他の箇所から健康な骨を取り、その穴に埋める治療法です。基本の歯周外科手術と共に行います。
歯肉再生術
プラーク中の細菌や歯ブラシなどによる刺激に対して、抵抗できる丈夫な歯肉が不足している場合に、上アゴの強い歯肉を弱い部分に移植することによって歯肉を再生する手術です。
歯槽骨再生術
深い歯周ポケットが生じている歯は支えになる歯槽骨が溶けてなくなっています。基本的な歯周外科手術では歯肉を下にずらしてポケットを浅くしますが、なくなった歯槽骨を再生させてポケットを浅くする方が、元の良い状態に戻せるのでより根本的な解決法です。エムドゲイン・ゲル法、骨移植術、骨補填材充填などにより、溶けてなくなった歯槽骨を再生します。
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