シミの治療について

Q-スイッチYAGレーザー

◎ 取れるシミ 老人性色素斑(日光黒子)
雀卵斑(そばかす)
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM、別名:両側性太田母斑様色素斑)
△ 効果が不確実なシミ 炎症後色素沈着
扁平母斑(茶アザ、カフェ・オレ斑)
× 当てたらダメなシミ 肝斑

シミでお悩みのあなた。
レーザーでシミを取りたいけど、踏ん切りのつかないあなた。
「レーザーでシミを取りたいけど、なんとなく怖い。」
「後でガーゼや絆創膏を貼らないといけないのがちょっと。仕事しているから無理だわ」
こんなふうに思っておられませんか?
確かに、ガーゼや絆創膏は必要です。
しかし、あなたの怖いという感情は、私たちがご説明することで、取り除くことができるかもしれません。
レーザー照射でお悩みであれば、是非私たちにご相談ください。

レーザーでシミはどうして取れるのでしょうか?
レーザー光線は、その種類によって、吸収される物質(色)が決まっています。
吸収されると、熱が発生し、その物質を破壊します。
シミを取るためには、メラニン(黒色)に反応する種類のレーザー光線を照射すればよいのです。
シミ(黒い部分)だけが取れ、周囲の皮膚にはほとんど影響ありません。

シミ(メラニン)に反応するレーザーの種類としては、主なものに、ルビーレーザー・アレクサンドライトレーザー・YAGレーザーがあります。
私たちのところでは、Qスイッチ-YAGレーザー(以下、Q-YAGとします)を用いております。
Q-YAGは、532nmと1,064nmの二つの波長の光を出すことができます。
532nmは、メラニンの吸収率が高く、皮膚の浅いところにとどまるので、皮膚の浅いところ(表皮内)にメラニンがあるシミに用います。
1,064nmは、皮膚の深部に到達するので、皮膚の深いところ(真皮内)にメラニンがあるシミや、青アザ(大田母斑)に用います。
ルビーやアレキサンドライトと比べ、合併症である色素脱失が起こりにくいのが特徴です。

たとえば、同じ老人性色素斑にも、濃いタイプと薄いタイプのものがあります。
どちらがきれいに取れやすいと思いますか?
正解は・・・濃いタイプです。
理由は、レーザーがメラニン(黒い部分)に反応しますので、濃いほうが、弱い出力でも簡単に反応します。
弱い出力でよいということは、レーザー光線によるお肌へのダメージも少なくなるので、後で詳しくお話しますが、一過性炎症後色素沈着になる可能性が低く、たとえなっても、軽度です。
薄いタイプだと、反対で、メラニンへの反応が弱いので、強いレーザー光線を必要とします。
お肌へのダメージも大きくなりますので、一過性炎症後色素沈着が強くできる可能性が高くなります。
あまりにも薄いシミに対しては、トレチノインハイドロキノンを用いた外用療法をおすすめいたします。
実際は、よほど薄くない限りは、心配はありませんので、ご安心を。

レーザー照射したくてもできない方

  1. 日焼けしている方、あるいは、これからする予定の方
  2. 光線過敏体質(通勤程度の日光でブツブツができる)の方
  3. 妊娠中、あるいは、授乳中の方
  4. 免疫異常のある方
  5. シミの部分が悪性腫瘍の疑いのある方
  6. 照射部位に皮膚疾患のある方
  7. 照射部位にヒアルロン酸注射やアートメイク等、何らかの異物を入れている方
  8. 慢性疾患のある方
  9. ペースメーカーを装着している方 など

治療回数

老人性色素斑(日光黒子)や雀卵斑(そばかす)なら、1回です。

後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)のようなメラニンが深いところにあるシミや大田母斑(青アザ)は、6ヶ月に1回の頻度で、数回の治療が必要です。

炎症後色素沈着扁平母斑(茶アザ)のように、効果が不安定なものは、まず一部にテスト照射をお受けください。
テスト照射の判定は6ヵ月後です。

照射前の注意

照射部位の産毛やヒゲは剃ってきてください(傷にならないように)。
顔面全体のメイクを落として、洗顔してください。

照射時

皮膚の浅いところ(表皮内)にメラニンがあるタイプのシミ(老人性色素斑雀卵斑)なら、輪ゴムではじかれる程度の痛みですので、局所麻酔は不要です。
皮膚の深いところ(真皮内)にメラニンがあるタイプのシミ(ADM)や、メラニンが浅いところにあっても広範囲に及ぶものは、局所麻酔をすることがあります。

眼瞼や目の周りの皮膚が薄いところに照射するときは、眼球保護のために、専用のコンタクトレンズを装着する必要があります。

照射後の経過

  1. 照射後約2週間まで痂皮(かさぶた)が付着しています(どなたでも)。
  2. 皮下出血を生じる場合があります(特に眼瞼周囲の場合)。1〜2週間で消失します。
  3. 痂皮脱落後は約2〜4週間赤みが残ります(どなたでも)。
  4. 赤みの後、一過性炎症後色素沈着(レーザー照射の影響で一時的にできるシミで、元のシミとは違うもの)になることがあります(できても、ほとんどの場合、平均3ヶ月で自然に消えます。長くて半年かかることもあります)。
  5. 一過性炎症後色素沈着があまりにも濃くできる場合は、自然に消えずに残ってしまうことがあります(まれですが)。

一過性炎症後色素沈着を残さないためには?

「せっかくレーザーを当てたのに、かえって濃くなっちゃった。当てなきゃよかった。」
となるのは、最初からレーザーを当ててはいけない肝斑を除き、一過性炎症後色素沈着が濃くでき、自然に消えないためです。
同じような経験をすでにあなたはしておられます。
身近なところに同じようなことが・・・
何だと思われますか?
日焼けです。
日焼けは、一過性炎症後色素沈着の身近な代表例です。
日焼けは、レーザー光線の代わりに太陽光線で炎症が起こり、赤くなります。
その後、黒ずみます(この段階が、いわゆる日焼け)。
通常は、季節が過ぎれば元のお肌の色に戻ります。
ただし、ものすごく日焼けをしてしまうと、シミとなって残ってしまうのは、あなたもご存知のことと思います。

シミを取ろうとして、余計に濃いシミが残ってしまう・・・
これは最悪の結果ですね。
では、どうしたらよいでしょうか?
そうです。
一過性炎症後色素沈着ができないようにするか、できても、軽度のものにすればよいのです。
具体的には、三つのことを守っていただく必要があります。
一つ目は、レーザー照射後2週間は、痂皮が付着していようが、脱落しようが、とにかく、軟膏塗布やガーゼ・絆創膏での保護が必要です。
人前ではなるだけガーゼや絆創膏を貼っていたくない・・・お気持ちは理解いたします。
しかし、後々、濃いシミを残すくらいなら、絆創膏を貼っておくほうがマシだと思います。
二つ目は、痂皮が取れた後の肌が赤みを帯びているときに、けっして引っ掻いたりこすったりしないでください。
引っ掻かない・こすらないというのは、なにも特別爪を立てるとかいう意味ではなく、洗顔のときに照射部位をそっと洗うことや、お化粧のときに照射部位をそっと触る等の、日常の動作が含まれます。
最後に三つ目は、日焼けしないということです。
日焼けはあらゆるシミの原因となり、あらゆるシミの増悪因子になります。

はい、ここまでの一過性炎症後色素沈着をひどく起こさせないための三つの条件を見て、何かお気づきになりましたか?
そうです。
これら三つの条件は自宅で行う処置や自宅での注意事項です。
つまり、ポイントは、自宅での処置にあった!!です。
自宅での処置や注意が、シミを残すか残さないかを左右しております。
70〜80%は、自宅での処置や注意にかかっているのです。

それでもシミができてしまったら

〜照射後処置から残ったシミ対処までの流れ〜

もし、シミができてしまったら。
考えたくもないと思いますが、対処法を記します。
まとめますと、ほとんどの場合、自然に消えていきますので、あせって何か塗って、万一かぶれてしまと、消えるのが遅くなったり、消えなくなることもまれにあるので注意が必要です。

レーザー照射当日・翌日・2日後

リンデロンVG軟膏を塗布し、ガーゼ保護。
ガーゼは傷の大きさで、絆創膏でもOK。
ガーゼの上からお化粧可能。

レーザー3日後から保護中止指示が出るまで

痂皮が出来るころ、レーザ−10日後から14日後
ゲンタシン軟膏を塗布し、ガーゼ保護。
ガーゼは傷の大きさで、絆創膏でもOK。
ガーゼの上からお化粧可能。

ガーゼ保護しなくてよくなったら

皮膚がピンクから赤色のとき
日焼け止めを塗って下さい。
普通にお化粧して下さい。
ただし、照射部分はそっと触れるように。

レーザー照射1ヶ月後にシミになっている場合

炎症後色素沈着が一番濃くなるころ
炎症後色素沈着ができてしまっても自然消失が期待できます。
シミが必ずできるという意味ではありません。
シミを早く消すためにハイドロキノンを塗ってよい
しかし、ハイドロキノンでかぶれると、
かえってシミが消えるのが遅れる

レーザー照射3ヶ月後でシミが残っている場合

まだ自然消失が期待できますが、
ハイドロキノンを塗ってもかまいません。
さらにトレチノインを塗ってもかまいません。

レーザー照射6ヶ月後でシミが残っている場合

自然消失は期待できません。
ハイドロキノンを塗りましょう。
トレチノインを塗りましょう。

合併症・副作用

色素沈着
まれですが、一過性炎症後色素沈着がひどくなったときに、起こることがあります。
シミの再発
まれですが、生きている限りは、再発する可能性はあります。
皮下出血
目の周囲や、デリケートなお肌の方には、起こることがあります。
1,2週間で自然に軽快します。
色素脱失
きわめてまれですが、周囲のお肌より、照射部位のお肌の色が白く抜けすぎてしまうことがあります。
あえて言うなら、色黒の方にやや生じる可能性が高いと思います。
脱毛
照射部位に毛が生えていたら、抜けてしまい、場合によっては、生えてこないことがあります。
シミの部分は、毛が生えていることはほとんどなく(男性のひげを除く)、問題になることは基本的にはありません。

まとめ

照射後の自宅での処置をきちんとしてくだされば、そんなに怖くない方法です。
ガーゼや絆創膏を貼ることにさえ抵抗がなければ、レーザー照射によるシミ治療は、手っ取り早く、かつ、確実にシミを取る方法だと思います。

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