| 美容延長に関するよくある質問 (F.A.Q) |
| 1. 延長術は何歳くらいまで可能ですか? |
| 人間の骨は条件さえ整えば何歳でも延長することができます。しかし、年齢が高くなるほど延長仮骨(延長に伴い新しく形成される骨)の形成は不良になり、周囲の筋肉や神経の伸びが骨の伸びについていきにくくなります。それらの条件を考えますと、40歳未満が目安となります。 |
| 2.誰でも延長術を受けることができますか? |
| 基本的には40歳未満の健康な方でしたら可能です。ただし精神疾患の方は治療適応にはなりません。麻痺性疾患がある方も適応にはなりません。また、血縁者で全身麻酔のアレルギーのある方がいらっしゃる方も適応とならない場合がありますので、事前にかならず医師に申告してください。また、喫煙者は骨の形成が不良となりますので、延長術の対象とはなりません。 |
| 3. 具体的にどの骨を伸ばすのでしょうか? |
| 下腿の骨(膝下)の延長を行います。大腿(膝上、太もも)の延長も可能ですが、延長中の日常生活動作が極めて不自由になりますので、成人の方にはかなり酷な治療となり、基本的にはお勧めしません。 |
| 4. 10センチくらい延長したいのですが、実際に何センチくらいの延長が可能ですか? |
| 成長が終了した成人の方の場合、現実的なゴールは5センチです。10センチの延長は1 回の手術では不可能です。ただ、個人差が大変大きく、うまくいけば6〜7センチも可能な場合もありますし、5センチに達しない場合もあります。バランスを考えると下腿だけで7センチ以上延長すると非常にアンバランスになり、外観上、あまりよくないと思います。ただし、軟骨無形成症などの先天性疾患に伴う小人症で、筋肉や皮膚などに余裕がある場合は、10センチあるいはそれ以上の延長が可能です。 |
| 5. 治療期間はどれ位かかりますか? |
| 5センチの延長で、創外固定器装着期間は平均約10ヶ月です。しかし個人差が大きく、非常に骨形成が不良の場合1年以上の治療期間を要する場合もあります。 |
| 6. 入院中の付き添いは必要ですか? |
| 入院中は当クリニックのスタッフが生活の介助を行いますので、基本的には付き添いは不要です。しかし、退院後は身の回りのお世話をしてくださる方がいないと、固定器を装着した状態での日常生活動作あるいは経過観察のための通院は困難です。 |
| 7. 手術後はいつから歩けるのですか? |
| これも大変個人差が大きく、早い方で手術翌日から松葉杖で歩行した方もおられますし、退院時にようやくわずかな歩行が可能になる場合もあります。退院時には車椅子をレンタルなどで御用意したほうがよいでしょう。 |
| 8. 傷は残りますか? |
| 片側で2−3本のワイヤーと7−8本のピンを刺入しますので、その痕が残ってしまいます。また骨を切るための傷も片側あたり2ヶ所できます。傷は時間とともに色が薄くなり目立たなくなる方もおられますし、褐色の大変目立つ傷になって残ることもあります。男性の場合、毛に隠れて目立たないことが多いのですが、女性の方はどうしても目立ってしまいますので、このことを十分に考慮に入れて手術に臨む必要があります。 |
| 9. 延長術を受ける前に心がけておかなければならないことはありますか? |
| 延長は長期にわたる治療になる可能性がありますので、治療期間に余裕を持って準備してください。『○○ヶ月しか休みが取れないのでその間に治療を』というような切羽詰った状況では、万一のトラブルのときに対応ができません。また、退院後の生活について、介護してくれる方を確保しておくこと、車椅子や松葉杖などを準備しておくことが必要です。また、関節の柔軟性がないと延長中の関節拘縮が強くなりますので、特に膝や足首の関節の柔軟運動を行っておくことが重要です。 |
| 10. 延長術により後遺症が残ってしまうことはないでしょうか? |
| 骨延長を行うことで、多少の関節の可動域(動く範囲)制限や筋力低下が起こることがあります。そのような場合、運動能力が若干低下することがあります。また、延長により骨がまっすぐ伸びずに曲がってしまうことがありますが、イリザロフ法では変形した骨を矯正することも可能ですので、延長中に曲がった骨は延長終了時に矯正することが可能です。 |
| 11. 骨延長の方法にはイリザロフ法以外にも片側支柱型(片持ち式)というのがあるそうですが、どう違うのですか? |
| 実は骨延長法の基本原理はどちらの方法でもイリザロフ原理が用いられているので、どちらもイリザロフ法と言えるかもしれませんが、混乱を避けるため、慣習に従い、イリザロフ式のリング式創外固定器を用いる延長法をイリザロフ法、片側支柱型の創外固定器を用いる延長法を片持ち式と呼ぶことにします。
実はわれわれも以前は片持ち式で延長を行なっていました。しかし、短い延長距離で骨の形成が非常に良い場合は何も問題はなかったのですが、延長量が増えたり、骨形成が思ったほど良くない場合に、伸びた骨が変形するという困った事例が多くありました。しかも、変形してしまった骨を矯正することが片持ち式ですと、大変難しいのです。
わたしたちはこの事実を日本創外固定・骨延長学会で発表しました。(日本創外固定・骨延長学会雑誌10:69-73 1999)
イリザロフ法ですら、特に成人に行なう美容的骨延長術では骨形成が小児ほど良好でなく、延長した骨が少し曲がってしまうことが時にありますが、イリザロフ法ではこのような変形を追加手術する必要なく完全に矯正することが可能であることが最大の違いです。 |
| 12. 私は今19歳ですが、20歳を過ぎても背が伸びたという話を聞きました。実際、身長は何歳くらいまで伸びる可能性がありますか? |
身長は骨の端にある骨端線(成長軟骨板)という部分で伸びていきます。この部分は成長とともに幅が狭くなっていき、成長が終了するとこの線が見えなくなり(骨端線の閉鎖)、大人の骨になります。それ以降は決して骨が伸びることはありません。
骨端線が閉鎖する年齢は男性で17〜18歳、女性で16〜17歳くらいです。多少の個人差はありますが、20歳を越えて身長が伸びることはまずありません。
ただし、しばらく臥床した後や、身体を強くストレッチした後などは一時的に少しだけ身長が伸びますので(脊椎の間の椎間板などの軟部組織の柔軟性のため)、背が高くなったような錯覚に陥ります。朝の身長が夜の身長より少し高いのと同じ理屈です。
詳しくはカウンセリングでお話させていただきます。 |